アブラムシ

水田転換畑のアズキに、アブラムシがついてきました。芽やくきにたくさんついたアブラムシの画像は、気持ちのいいものではないので、ここには出しません。
山の畑で2年間栽培をしていたときには、豆類にアブラムシがついたことはありませんでした。たぶん、山の畑は、畑のまわりに、たくさん草が生えていて、いろいろな種類の虫もたくさんいたので、アブラムシが出ても、その天敵の虫もいて、アブラムシだけが大流行するようなことがなかったのだと思います。作物と関係ない、「ただの草」も、いわゆる害虫の天敵をすまわせておく、という意味で、役に立つのです。

ひるがえって、わたしが今年から使わせてもらっているような、モダンな畑は、殺虫剤や殺菌剤を、ふんだんに使います。作物に関係のない草や虫を、排除してしまいます。そのために、畑をとりまく生物相が、とても単純になってしまっています。ですから、虫や病気がはやると、それにブレーキをかける「クッション役」の生き物がいないので、被害がとても大きくなってしまうという、不安定な状態にあるのです。
生態系の科学に学ぶのではなくて、薬剤で「きれい」な畑をつくったり、草を生やさないために何度もトラクターで耕したり、といった無駄なことをするのです。そのたんびに、地中の有用な生き物は、激減してしまいます。

わたしは、アズキに発生したアブラムシには、ヴェリー・スペシャル・ワン・パターンで、牛乳を噴霧しました。アブラムシは牛乳を噴霧されると、呼吸ができなくなって、死ぬそうです。アズキたちが、早く勢いをとりもどすように、願わないではいられません。
生産の安定性、ということで言えば、虫や病気の少ない、モダンな畑よりも、山の中の、ワイルドな畑のほうが、いいと思います。薬剤大量使用の悪循環には、絶対に巻き込まれたくありません。

わたしは、まわりの農家にも、ときには妥協しながらも(適当に草を刈るとか)、それでも、牛乳以外の殺虫剤や、殺菌剤や、除草剤などは、使っていません。虫や病気にやられるときは、中途半端な畑で栽培しなければならない条件の中で、知恵の働かせが足りなかったと反省しながら、栽培生活を続けています。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

春まき小麦、エゴマの現状

元肥が不足で、葉が黄色く枯れてきた春まき小麦でした。あわてて、根元に穴を開けて、液肥を注入するやり方で追肥をやりかけました。しかし、追肥をやっているうちに、穂がどんどん出てきたのを見て、「この小麦は、低肥料状態で、早く実を結ぶことを選んだのだ」と考えるようになりました。一部の葉を黄色く枯らしましたが、それ以上枯れることはなく、成長状態も安定しているように判断できました。
根元に穴を開けて、液肥を注入するという追肥のやり方は、労力に対する効果という点から考えて、効率が悪いと感じました。そこで、根元にペレット鶏糞をまいて、その上に土寄せをする、という方法に切りかえることにしました。

プラグに種をまいたエゴマは、ほとんど全部が、きれいに発芽してきました。もうすぐしたら、鉢あげして、一定程度育ってから、本畑に移植しようと思っています。直まきの苗も、苗床の苗も、一部育ってはいますが、プラグを使うほうが、成長のスピードが速いようです。プラグを使うほうが、土に質のいいものを使えますし、水や日当たりなどの管理もしやすいですから、そのために、速い成長があらわれるのだと想像されます。植え傷みの程度を確認して、問題がなければ、来年からは、最初からこの方法を使おうと思いました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

めずらしい花

何という名前の花なのか、知りません。めったに花を咲かせないらしいです。日照りとかで、本体の草にとって、環境が恵まれないときに、花を咲かせることがあるらしいです。堅固な種の形で危機をやりすごして、あとのことは次の世代に任せよう、という作戦なのでしょうか。あるいは、鳥に食べられて、糞とともに、遠くの地に運ばれて、異なる環境で、ふたたび、みずからの運を試そうとしているのかもしれません。

Hana_a これは、形は花のようですが、たぶん、葉っぱではないかと思います。(画像をクリックすると、大きくなります)。

Hana_b これが、花です。にょきにょきと、うろこのついた、長い首のようなものがのびてきて、その先端に、花が咲きます。

Hana_c 花の部分を大写しすると、こんな感じです。すぐ横に、これから咲こうとしているつぼみたちが、控えています。

Hana_d 「首」が塔のようにのびていって、花を咲かせます。虫を誘っているのでしょうか。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

薄い木酢液を葉面散布する

1000倍に薄めた木酢液を、食用菊に、葉面散布しました。
木酢液は、農薬でも肥料でもありませんが、薄めた木酢液を葉面散布すると、作物が、病気になりにくい体質になったり、成長がよくなったりするそうです。

Funmuki これ、ホームセンターで、1980円で買ってきた、「蓄圧式噴霧器」。液体を4リットル入れられます。一番上についている握りを、自転車の空気入れみたいに上下させて、タンク内の圧力を高めておいて、使います。ひもがついていて、肩からさげられます。

食用菊用に買いましたが、それ以外の作物にも使えるかなー?と考えています。たとえば、ジャガイモとか?菜豆類とか?陸稲とか?キャベツは??
この作業、やってみると、けっこう、楽しいです。農薬ではないので、保護マスクをしなくてもいいですし。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

白い花?

Shirasubonbon この、しらす干しのようなもの。風にゆれる、チアリーダーのボンボンのようなもの。見上げるような1本の木の、葉の裏に、いーーっぱい、ついています。
最初は、きれいな白い花が咲いているんだと思ったのです。ところが、よく見ると、白い毛が、もぞもぞ蠢動しているではありませんか。そう、これ、虫なんです! そうと分かった瞬間、ぞーっとしました。ときどき、ぽとぽとと落ちてくるのが、すごいいやです。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

自然農

わたしが住んでいる、同じ深川市の中で、耕作放棄された畑で、今年、自然農をはじめた、という方がいます。畑を見せてもらったのですが、文字どおりの「草生」栽培。草原をそのままにして、作物を植えるところだけ、くわでけずって、そこに種をおろす。その上に刈り草を薄くかけて、天然のマルチにする、というやり方です。肥料は、まったくやってないそうです。
2年前に、山の中の耕作放棄地を開拓して、畑をつくっていった、自分の姿に重なるような気がして、なつかしいような、切ないような、奇妙な気分になりました。ただ、その方の場合、わたしがやった畑仕事とは、くらべものにならないほどに、繊細で、ていねいで、美しい畑になっていました。「自然農の原点が、ここにある」と、思いました。ぜひ、初心を大切に、忘れないで、続けていってほしいと思いました。

以前、このブログで、「低栄養成長」という題で記事を書きましたが、西村和雄さんが紹介する、滋賀県の水稲農家や、「奇蹟のりんご」の木村秋則さんみたいに、無肥料・低肥料での栽培は、安定した収量が得られるまで、時間がかかるのは当たり前、と思っていたほうがいいです。あせりは禁物です。畑が借り物の人は、自家採種した種と、経験の蓄積が、財産です。
それと、理解のない人が言う言葉は、さらりと聞き流せる、心の、ある種の「タフさ」が必要です。いやなことを言う人がいたとしても、それらのいやな言葉は、どれも音波にすぎないんです、みたいなことを、アルボムッレ・スマナサーラさんが、どこかで言っていました。そうそう、音波、音波……って、わたし自身、よく自分に言い聞かせています。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

アブラムシに牛乳

食用菊にアブラムシがついていました。アブラムシには、牛乳を噴霧すると殺せると聞いたので、霧吹きに牛乳を入れて、スプレーしてみました。

Gyunyu 牛乳という、人間にとっては無害なものが、アブラムシにとっては、致命的な凶器になるというのが、興味深いです。
むかし、水に落ちると、シュワーっと、泡をあげて、とけてしまう宇宙人が出てくるSFドラマがあったような記憶があります。人間にとっては何でもない水が、その宇宙人たちにとっては、凶器になる、という。あれは、価値観の違いから、コミュニケーションに食い違いが起こるということを、象徴的に表現した、文明批評的な番組だったのかもしれませんが、子どもには、むずかしかったかもしれません。子どもたちの現実感覚には、「水に落ちたって、とけるわけないじゃん!」みたいに、説得力が及んでいませんでした。

食用菊に噴霧するといえば、作物を元気にするために、薄めた木酢液を葉面散布する作業をすることになっていました。散布する量が、牛乳よりも多いので、散布機を買っておかないといけませんね。霧吹きでは、大変です。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

液肥 ――いわゆる「化学肥料」について

春まき小麦の元肥がたりなくて、肥料切れ症状が出てきたので、液肥を土の中に注入することにしました。まず、農協へ行って、こんなのを買ってきました。

Ekihi 中身は、暗い茶色の液体です。

まず、支柱を地面にさすための穴を開ける道具で、根にとどくような穴をあけました。

Anaakeそして、300~400倍に薄めた液肥を、蓮口をはずしたジョウロで、注ぎ込みました。
これは、最近、母が、めまいを起こして、病院で点滴を受けたのですが、その様子を思い出して、畑に応用してみました。

Kansui日中、用があって、抜けたり、この作業ばかりしていると、飽きるので、時どき、ジャガイモの土寄せなんかをしたりしながら、たらたら一日やって、小麦畑の7分の1ぐらい、施肥することができました。このペースですと、1週間かかりそうです。
最初に耕耘機で耕すときに、十分な元肥を入れておけば、こんな苦労はしなかったでしょうに。「見て、あの人、小麦にジョウロで水やってるよ」って、遠くからうわさされているような気がして、ドキドキです。いえ、うそです。わたしは、人目は気にしません。

この液肥は、複合肥料で、いわゆる「化学肥料」を含みます。「えっ? 化学肥料を使うの?」と思う人がいると思います。いい機会ですので、いわゆる「化学肥料」についての、わたしの考え方を整理しておきます。

まず、いわゆる「化学肥料」というのは、お金を払って買う肥料(「金肥(きんぴ)」と言います)だ、ということです。厩肥・堆肥といった、自給肥料ではない、ということです。
ここで、もう一つ、ややこしい問題があります。「有機肥料」というやつです。有機物を使った肥料が「有機肥料」で、無機物を使った肥料が「無機肥料」であれば、分かりやすいのですが、「有機農業」を名のれる農法が法律で規定されてから、「有機農業で使ってもいいと認められた肥料」という新ジャンルができました。そして、この新ジャンルの肥料に認められるか認められないかの線引きの基準というのが、「???」なことが多いのです。

食品の安全・安心に関心の高い消費者や生産者によって、この「有機農業で使ってもいいと認められた肥料」であるかどうか、ということが、とても重要な基準であるかのように思われています。そして、この基準にはずれる肥料を、なんでもかんでもひとまとめにして、「化学肥料」と、さげすみのニュアンスを込めて呼ぶことが多いようです。
農薬には、危険なものが多いですが、肥料については、通常の使用法で危険と呼べるようなものは……ちょっと思い浮かびません。硝酸態窒素が野菜に残る、というのはありますが、あれは、有機肥料でも同じように起こります。茹で捨てて食べるとか、乳児には食べさせないとか、ちょっとした食べ方の工夫で、野菜は危険ではなくなります。

何を言いたいかというと、「いわゆる「化学肥料」を使ったから、危険な農産物だ」などという考え方は、おかしい、ということです。
いわゆる「化学肥料」の、一番の問題点は、それらが鉱物資源からつくられていて、それらの鉱物は有限で、枯渇の恐れがある、ということと、それらの鉱物資源を採掘する際に、自然や、埋蔵地に住んでいる人たちの生活を破壊することが多い、ということではないかと、わたしは思います。
それと、もう一つ、これは、相馬暁先生が、しばしば指摘していましたが、日本のような、食料・飼料・肥料を、圧倒的に輸入している国には、廃棄物として、肥料分がたまり続けていて、地下水を汚染したりしている、ということです。
家畜や人間の糞尿は、肥料化して、積極的に利用されるべきだと思います。

わたしも、今は、お金で買った肥料を使っていますが、ゆくゆくは、肥料も自給できるようになりたいと思います。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

プラグ

春まき小麦には、液肥を用意しました。あした、救出作戦を決行する予定です。

さて、エゴマはどうなっているかといえば、非常に低い発芽率です。とくに、ポリマルチの穴に直まきした分が、決定的に生えません。同じ手順を踏んでも、発芽するところと、しないところに分かれるので、原因は、土との相性ではないかと思います。

そこで、苗床、ポリマルチの穴のほかに、プラグにも種を植えることにしました。128穴のプラグ4枚に、白エゴマと黒エゴマの種を、2枚ずつ植えました。使用した土は、商品名「プラグエース」という、元肥入りの、非常に細かく粉砕されている、プラグでの種まき用につくられた土です。

Plug これで芽が出なければ、今年はあきらめます。逆に、これでうまくいったら、来年からは、最初からこの方法でやります。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

交雑

シソとエゴマを一緒に植えていて、花の時期が重なると、できた実は、シソだかエゴマだか分からないようなものになります。シソとエゴマは、混ざりやすいのです。シソとエゴマが混ざるのならば、エゴマ同士の、白エゴマと黒エゴマも、混ざるのではないかと思います。わたしは、白エゴマと黒エゴマは、別の畑に植えています。

ピーマンとシシトウを近くに植えていて、どちらの株にも、どちらともつかないような奇妙な実がなったことがありました。

いろいろな品種があって、混ざりやすくて、よく問題になるのが、トウモロコシ(スイートコーン)です。混ざると、味、粒の色、実の入り方などが、変化してしまいます。「混ざっても、たいしてかわらない、食えればいい」と考えるかもしれませんが、一定の品質の作物ができないと、流通に載りませんから、プロの農家としては、異なる品種のスイートコーンを近くに植えることは、避けなければなりません。
黒もちきび、白もちきび、黄もちきびは、すぐ近く同士に植えていますが、混ざるのでしょうか。もし、黒・白・黄、トリプルカラーのもちきびができたら、面白いですね。

粳(うるち)の稲と糯(もち)の稲も、混ざると聞いたことがあります。糯のほうが、特徴があらわれやすいのでしたっけ?

大豆はどうなのでしょうか。今年育てている「えんれい」と「スズマル」は、一応、別の畑で育てていますが、「えんれい」を育てているすぐ横で、となりの畑で、品種不明の大豆が、大量に栽培されています。「くらかけ」や「黒豆」も大豆ですけど、混ざるのでしょうか。

ただ食べる分には、どんな品種でもいいのですが、その実を来年の種に使おうとすると、品種が不明になってしまいます。

交雑の反対が、選抜です。育種をする人は、特徴のある株を選んでは、種にすることを、代だい繰り返すことによって、やがて、特定の特徴がある品種をつくりだします。

| | コメント (6) | トラックバック (0)

春まき小麦の反省(中間期)

Harukoihap こうやって、引いてうつすと、大成功しているように見えてしまう、春まき小麦の畑ですが、近寄って見ると……

Harukoihaz 下のほうの葉っぱが黄色くなっています。
だいたい、背が低すぎます。「むーぎばーたけ~♪」という歌がありますが、本当なら、麦畑の中にいると、外から姿がかくせるぐらいに、成長していてくれなくてはいけないのです。なのに、現実は、やっと、ひざの高さぐらいです。

原因は、おそらく、肥料切れでしょう。
北海道の春まき小麦というのは、5月に、雪がとけたら、すぐに種をまくのですが、8月の半ばには、もう収穫が終わっているのです。こんな短期決戦でつくる小麦は、日本中さがしても、北海道にしかないのではないでしょうか。この急成長を支えるのは、たぶん、肥料でしょう。

春まき小麦の、通常の栽培では、肥料は、元肥にドンと入れて、追肥はしません。それなのにわたしは、元肥をほとんど入れないで、追肥で様子を見ようなどと、悠長なやり方をやってしまったのです。
時期的には、とうに折り返し地点をすぎて、すでに穂ができはじめています。今からまた追肥をして、間に合うでしょうか。

ほかの地域で実践している人たちの栽培方法を知るのは、いいことなのですが、地域の特性の違いを考慮に入れておかないと、痛い目にあいます。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

ストレッチング

「こわい」というのは、北海道の言葉で、「つらい、だるい、疲れた」の意味です。「田植えの手伝いをしたので、こわくて、こわくて……」のように使います。田んぼに、お化けが出るのではありません。

畑仕事で疲れたときに、その疲れをとるために、わたしはよく、ストレッチングをします。寝床で寝たままできる、簡単なやり方を2つほど、ご紹介しましょう。

Stretching1 正座をした姿勢で、そのまま上体をゆっくりうしろにたおして、ももの前がわの筋肉を伸ばします。少なくとも、2~3分は、伸ばしたままでいます。しゃがみ姿勢が多い仕事をしたあとで、これをやると、気持ちよくて、短時間で足が軽くなります。

Stretching2 仰向きで寝た姿勢から、手で腰を支えるようにして、両足先をあげていき、頭の上を越えて、その先まで持っていくようにします。背中の筋肉が伸びます。くわを使うときのような、前かがみの姿勢が続く仕事をしたあとに、これをやると、歪みがほぐれるような感じがします。

以上。モデルは、豆のボブくんでした。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

「農薬でも肥料でもない」薬剤について

食用菊の挿し穂をしています。うまくいって発根した穂もあれば、枯れてしまった穂もあります。なるべく失敗しないで、上手に育てたいと思うのは、当然でしょう。そこで、助けになりそうに思えたのが、「農薬でも肥料でもない」と、うたわれている薬剤です。

「農薬でも肥料でもない」とされている薬剤で、ホームセンターなどで手に入りやすいものでは、木酢液があります。木酢液は、実際には、農薬に近い使われ方をすることもありますが、基本的には、微生物の働きを活発にさせる、などして、間接的に作物の成長によい影響を与えるものとされています。ただ、挿し穂をするときの水あげや潅水に向くとは思えないので、今回は使いませんでした。木酢液は、炭焼きをするときにできる、副産物です。
木酢液以外の「農薬でも肥料でもない」薬剤で、よく知られているものに、商品名「HB-101」というのが、あります。この商品は、薄めて潅水に使ったり、葉面散布に使ったりします。「植物用栄養活力液」と称して、販売されています。木や草などの、植物のエキスからつくられているそうです。
また、これら以外に、「農薬でも肥料でもない」薬剤としては、商品名「メネデール」という製品もあります。これも薄めて、おもに潅水に使われます。こちらは、「植物活力素」と称して、販売されています。成分は、イオン化された鉄だそうです。「メネデール」ですぐれているのは、そのネーミングでしょう。芽根出ーる、なんて、いかにもです。さすが、大阪の会社のセンスです。

「農薬でも肥料でもない」と、うたわれると、無農薬派、無肥料・低肥料派としては、心がゆれます。(もっとも、「農薬」や「肥料」の概念は、定義次第では、どのようにでも拡大・縮小できたりするのものではあるのですが……。)
わたしは、自分が薬剤を使う条件として、扱う自分に害がないことと、環境に対して負荷を与えないこととの、2点をあげます。「HB-101」も、「メネデール」も、商品の説明を読む限り、どちらもわたしの基準を満たしているように思えたので、菊の挿し穂で実験してみることにしました。「HB-101」は、何かのおまけにサンプルとしてついていたものを、使いました。「メネデール」は買いました。結果は……?
こういう実験は、多様な要素がからみ合って、結果に影響を与えるので、単純には答を出せません。挿し穂に関しては、今のところ、「HB-101」や「メネデール」を入れた水で水あげした穂のほうが、ただの水でやったのよりは、若干、元気がいいように見えます。ただ、少なくとも、今のところは、「劇的な効果」は、出ていません。条件をかえて、いろいろ試してみて、時間をかけて、自分なりの評価を出したいと思っています。

安全で、総合的な評価として環境に負荷が少なく、経費に対して効果が高く、自給的な農業の形態に適しているのであれば、わたしは、薬剤を使うのに、やぶさかではありません。さらに、その薬剤が、ありふれた材料で、自分で簡単につくれるとなれば、もう、申し分ありません。
このような考え方は、薬剤についてだけではなく、機械・道具などについても、同じようなことが言えます。
こういった資材類の、「使ってもいい/悪い」の基準にうるさくこだわる人は、少なくないのですが、「なぜ、こだわるのか」という、本質的な議論が抜け落ちている場合も、少なくないように感じます。自分の農法をきちんと正直に説明して、議論のできる、開かれた関係性をつくっていきたいと思います。同じやり方をする「仲よしグループ」をつくるのではなく、です。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

ジャガイモの摘花

最近、「ジャガイモ 花が咲かない」で検索して、このブログに来る方が多くなっています。農家の中には、「花や実に栄養がとられて、芋の成長にさしさわる」と言って、花を摘みとる人もいるぐらいですから、花が咲かなければ、摘みとる必要もないわけで、かえって手間が省けていいのではないでしょうか。
ジャガイモは、品種によっては、まったく花が咲かないものもあるぐらいで、花が咲かないから異状だ、ということはありません。
わたしの栽培は、いいかげんなので、ジャガイモの花は、摘みとったり、そのままにしていたり、しています。

ジャガイモは、芋で増えれば、遺伝子情報は変化しません。実の中の種で増えれば、遺伝子情報は、かきまぜられます。ジャガイモは、通常、種芋を使って栽培しますから、同じ品種のジャガイモは、すべて同じ遺伝子情報を持っています。
思うに、繁殖に当たって「有性/無性」の選択ができる生物は、環境によく適応して、進化する必要を感じないときには、遺伝子情報を変化させない「無性」を、環境に適応しきれなくて、進化する必要を感じるときには、遺伝子情報をシャッフルして、それぞれの株たちの間に性質のばらつきをもたせて、環境に適応した性質を持った株(が持つ遺伝子情報の組み合わせ)を優先的に生き残らせることによって、種全体としての進化をとげようとするために「有性」を、それぞれ選択したがるような気がします。これは、「ジャガイモの気持ち」というものがあるとして、それを推測すれば、の話ですけれど……。

「花を咲かせたいのなら、咲かせてあげよう」と、悠然と思うこともありますし、「あなたたち、人間に食べられるのが仕事なんだから、花なんて、役に立たないものつくってるんじゃないの!」と、つぼみをむしりとることもあります。「花は花で鑑賞したあと、実をつける前につむ」というのも「あり」です。どのように処置するかは、園丁のわたしの気分次第です。ふっ、ふっ、ふ。

ジャガイモ栽培では、よく「芽かき」が行なわれます。一つの種芋から多くの芽が出た場合、一定の数(2本、とか)を残して、いあとはかきとる、という作業です。これをすることによって、ジャガイモの芋の大きさがそろえやすくなる、という利点があります。しかし、小さい芋は小さい芋としての利用方法がある(たとえば、翌年に、そのまま切らないで種芋に使う、とか……)ので、「芽かき」までして無理してそろえようとすることもないのではないかと、わたしは考えています。「生えたいものは、生やしておけば?」の発想です。……とか何とか言って、じつはただたんに、「芽かき」作業がめんどうくさいだけだったりして。

「芽かき」と言えば、ミニトマトでも、脇芽の「芽かき」をします。横に広がる枝を抑えて、まっすぐ上にのびる幹だけにすれば、作物を支えるのに、1本の支柱を立てるだけですむので、楽です。
ミニトマトを、「芽かき」しないで放っておくと、横に枝が伸びすぎて、地面に倒れていきます。ミニトマトの原種は、地面をはっていたのでしょうか。それとも、支柱で支えるという、長年にわたる人間からの働きかけによって、自分の枝の強度では支えきれないほどに多くの実をつけるように進化したのでしょうか。

人間と作物の関係の歴史を想像すると、「面白いなあ」と思えることが、いっぱいあります。

【追記】
植物の花は、動物で言えば、生殖器にあたります。花を摘むということは、動物では、去勢に対応します。家畜をコントロール(支配)する技術の発想が、栽培に転用されたのが摘花ではないかと、何の考証もなしに、直感で言っておきます。

わき目もふらず
華(はな)をつみ集むる
かかる人をば
死はともない去る
まこと
眠りにおちたる
村をおし漂(なが)す
暴流(おおみず)のごとく

『法句経』友松圓諦訳

| | コメント (4) | トラックバック (0)

おとなりの大豆畑

わたしの大豆の畑は、黒色ポリマルチを張って、1つの穴に3粒ずつ種を植えて、ある程度大きくなるまで、鳥よけに不織布でおおって……というやり方なのですが、すぐおとなりの畑でも大豆をつくっているので、どんなやり方をしているのかなーと思って、見てみると……

Otonarino ポリマルチなし、鳥よけなし(鳥が多少食べても、食べきれない?!)、トラクターにつけた種まき機で、ダーーーーっと、畑の端から端まで、長い列状にまいてあります。種まきと同時に、同じ機械で肥料も、最適な量・位置で注入されます。ついでに言うと、やはりこの種まきのときに、「種子粉衣」といって、殺菌・殺虫剤も使われます。
育ちぐあいを、わたしの畑の大豆とくらべると……おとなりのほうが、大きく、きれいに育っている! 大型機械と薬剤の力には、負けますね。

標準的な大豆の栽培では、種まきのあと、広葉雑草対象の除草剤が散布されます。それから、殺虫剤と殺菌剤が、もう2回ずつ散布されます。
わたしは、除草剤も、殺虫剤も、殺菌剤も、使いません。それは、第一に、生産にかかわる自分の健康のためです。多くの農業者が、農薬によって病におかされ、殺されてきました。わたしは、殺すがわにも、殺されるがわにも、立ちたくありません。第二に、環境への影響がよく分かっていない薬剤は、予防原則に基づいて、使わないことにしています。それが、生態系の中で生きる者としての責任だ、と思っています。
わい化病、菌核病、灰色かび病などの病気が出たら、その株を抜きとって、捨てます。多少の虫食いはありますが、豆をさやからとり出すときに、一粒一粒目で見て、手で選別するので、食べることに関しては、問題ありません。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

『野菜博士のおくりもの』(中西出版)

美しい本です。横長の装丁。真っ白な表紙に、銀の箔押しで、はずむような「野菜博士のおくりもの」という書名。中のページはオールカラーで、おいしそうな野菜たちの顔が、次から次へとあらわれます。
装丁や写真がいいだけではなくて、内容もすばらしいです。相馬暁先生が、野菜たちにつけた「キャッチフレーズ」と、簡単でおいしいレシピがついています。見ているだけで、野菜がすきになる本です。

北海道外の人には、相馬先生のことを知らない人が多いと思います。わたし自身、北海道に来るまでは、知りませんでした。でも、北海道では、相馬先生は、とんでもなく有名人でした。拓殖大学北海道短期大学の環境農学科の学部長として教鞭をとるかたわら、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、講演会と、メディアに出まくって、野菜や農業のことを、楽しく、分かりやすく、語りかけてくれていました。
先生ががんで亡くなる最後の年に、短大の学生として、先生の授業を受けられたのは、わたしにとっては、かけがえのない経験でした。わたしたち7人の「最後の学生」のために、奥さんが運転する車で札幌の病院を抜け出して、授業をしに来てくれました。ご自分は苦しいはずなのに、笑顔で、わたしたちを励まし続けてくださいました。

先生がつけた、野菜の「キャッチフレーズ」を、ちょっとだけご紹介しましょうか。
「太陽の缶詰……トマト」
「まじめな亭主……トウモロコシ」
「奥様泣かせの犯人……タマネギ」
「カロチン大王……ニンジン」

「失恋のときには……イチゴ」
「年の暮れの精神安定剤……ユリネ」
と、こんな感じで続きます。

この本の表紙には、「著者」の名前が出ていません。相馬先生がふだん語っていたことと、それに共鳴した人たちのコラボレーションなのです。奥付には、「伝え手」として、STV(札幌テレビ放送)の番組で長年相馬先生の「アシスタント(っていうのかな?)」をつとめた、宇都宮庸子さんの名前が、ひかえめに出ています。
5月に初版が出て、1カ月でもう「3刷」が出ていますから、売れているようです。深川の生協の本売り場にも、平積みで何冊も置いてあったぐらいですから、道内では手に入りやすいと思います。道外でも、書店に注文すれば、取り寄せてもらえるのではないかと思います。1200円。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

エゴマの種を植えています

おととい、日本エゴマの会の会長の村上守行さんから電話があって、エゴマの栽培状況について聞かれました。いろいろ、言いわけしました。
わたしからは、会報にあった、「もみがら燻炭がエゴマの成長を抑制する」という記事について、聞いてみました。「過繁茂が抑えられる」というほどの意味で、「もみがら燻炭をエゴマ栽培に使うべきではない」という意味ではない、とのことでした。

きょう、日本エゴマの会の会報「エゴマだより」がとどきました。事務的な間違いから、発送が遅れたとのことで、おわびにと、村上さんがつくられた「エゴマパウダー(焙煎エゴマ油粕)」が入っていました。エゴマパウダーには、いろいろなおいしい食べ方があるようです。
以前にも、同じようなことがあって、エゴマ油をいただいてしまったことがあります。日本エゴマの会さんには、わたし、出している会費以上のものをいただいてしまっています。会報の発送がちょっと遅れたぐらいで、律儀な方だと思います。

くらべるわけではありませんが、総会の案内がとどかず、総会の議事録もとどかず、問い合わせても、しばらく事情が分からなかった、北海道有機農業研究会とは、えらい違いです。(くらべてますね。)
いや、「何かおわびの品を送れ」と言っているのではないですよ。人間、間違いはあります。でも、そのごの対応が悪いと、「ああ、やっぱりな」と、その団体について、不必要に悪い印象を与えてしまって、そんするなあ、と思うわけです。わたしはいまだに、北海道有機農業研究会に対して、警戒心をとり除けないでいます。
話が脱線して、すみません。

さて、わたしは今、エゴマの種植えの最中なのですが、そのやり方を、正しいかどうかは分かりませんが、とにかく、自己流にアレンジしてあって、特殊なので、記録して、公開しておこうと思います。

わたしのやり方です。
特徴は、ポリマルチを使っていることです。ポリマルチの穴に、直植えしています。うまくいかないときのために、別に、苗床で苗を育ててもいます。直植えも、苗も、両方うまくいったら、余った苗は、ポリマルチのうね間に植えようと思っています。
植え方をもう少しくわしく言うと、苗床のほうは、貝化石と元肥をまいて、耕耘機で耕した苗床の表面に、細い棒を寝かして押し付けて溝をつくって、その溝に種をまいて、覆土をしないで、不織布でおおって、その上からジョウロで潅水しました。
ポリマルチの穴への直まきでは、細身のスコップで穴の中の土にすき間をつくって、そこにボカシ肥を一にぎり入れて、穴のまわりの土を穴の部分の上に集めて、手の「グー」で上から押して、へこみをつくり、そこに数粒の種をまいて、軽く押さえつけて、覆土しないで、不織布をかぶせて、その上から、ジョウロで潅水しました。
溝や、へこみをつくるのは、潅水したときに、種が流れていかないようにするためです。

このやり方で、うまくいくのか、分かりません。でも、やってみないと分からないので、やってみます。早生の黒エゴマ、白エゴマ、合わせて8aぐらい、栽培します。ポリマルチを張ったうねでも、苗床でも、両方よく育ったら、うね間にも移植して、その場合には、全部で10aぐらいになります。

それにつけても、深川のとなりの滝川で、エゴマを全部で30ha栽培している人たちがいるそうですが、どんなやり方をしているのか、気になってしようがありません。わたしの375倍の面積か……。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

ネキリムシ

Nekirimushi ネキリムシの写真をとりました。上の、まるまっているのが、それです。下は、被害を受けた、大豆の苗です。
ネキリムシは、ふだんは土の中にいますが、夜間に地上に出てきて、苗を地際から、スパッと切断して、食害します。成虫すると、ガになります。
同じように、夜になると地面から出てきて、作物を食害する虫に、ヨトウムシがいます。ヨトウムシは、ふつうに葉っぱを食べたりします。スパッと切断するのは、ネキリムシです。指で押してつぶれやすいのは、ヨトウムシだそうです。
スパッと切断されている苗を発見したら、その苗のまわりの、地表近くの土を掘って、さがしてみてください。必ずと言っていいほどネキリムシが見つかります。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

ベトナム笠

強烈な太陽の光がふりそそぐ中で働く人たちには、帽子が必需品ですが、帽子をかぶると、帽子の中がむれるのが、悩みの種です。そこで、今回ご紹介するのが、これ、ベトナム笠です。

Vietnam 笠の内側に、かご状の台座と、あごひもがついているので、かがんで作業をしても、風が吹いても、はずれません。一般的な帽子と違って、頭の上のほうまで風が入るので、長時間かぶっていても、頭がむれません。
軽くて快適なので、かぶっていることを忘れるほどです。

  インドチナ、はるか~ 海のかなた~♪

写真のモデルは、くわを抱えて、エアギターを気どっているようです。猟銃に弾を込めているのではありません。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

ヒヨコ豆&レンズ豆

Hiyolen 左がチェチ(ヒヨコ豆)、右がレンティッキエ(レンズ豆)です。イタリア語です。でも、よく見ると(画像をクリックすると、大きくなります)、JAS有機マークがついているので、日本向け専用に栽培されているのでしょう。
ヒヨコ豆もレンズ豆も(ついで言うと緑豆も)、毎年つくっているのですが、成績が悪いので、「撤退します」と宣言したのですが、ついまた、「今年こそは」と、種をまいてしまうのです。今年もやってしまいました。ポリマルチをして、肥料のやり方を工夫すれば、できそうな気がするのですよね。

ヒヨコ豆やレンズ豆の種を、どこで手に入れているか、知りたがる方が多いみたいですが、わたしは、食用に売られている豆を、「食べておいしかったので、まいてみました」の口です。本当は、食用の豆を種にするのは、反則なのかもしれません。でも、ふつうに芽が出て、ふつうに育ちますから、転用してしまっています。家庭菜園では、こういうやり方、よくやってますよね。果物なんかを、食べておいしかったから、その種を植えておいてみようか、とか。

ヒヨコ豆のゆで方は、まず、洗って一晩水につけておいた豆を、数分ゆでて、ゆでこぼします。これを「しぶきり」といいます。小豆をゆでるときにするのと同じです。で、そのあと、たっぷりの水で、1時間ほど煮ます。
わたしの食べ方は、煮たヒヨコ豆を、スマッシャーでつぶして、オリーブ油、りんご酢、少量の塩、砂糖(国産の甜菜糖か黒糖を使ってやってください)で味をつけて、パンにぬるペーストにします。ジャムやマーマレード、チョコクリーム、ピーナッツクリーム、はちみつにメープルシロップなど、甘ったるい味にあきたら、たまにはこういう、すっぱいのもいいかもしれません。
その他、各種煮豆にも使えます。トマトジュースを味付けに使っても、合います。

レンズ豆は、レンズ豆とパセリのスープがおいしいです。
レンズ豆は、洗って、10分ぐらい水につけておけば、すぐにもどります。「しぶきり」は不要です。きざんだパセリとレンズ豆を煮て、オリーブ油、りんご酢、少量の塩で味をつけます。ニンニクが手に入れば、きざんで入れて煮ると、風味が一変して、面白いです。
レンズ豆のカレーも、おいしいです。それぞれのうちのカレーのつくり方でカレーをつくるのですが、煮るときにレンズ豆を入れる、というだけです。レンズ豆を入れるときは、肉を入れなくてもいいかもしれません。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

«朝型人間