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イナウ

イナウをつくる体験をできる機会があったので、参加してきました。イナウというのは、木を削ってつくる「ぬさ」のようなものです。飾りのようであって、カムイに捧げるものでもあります。
木は、ヤナギかミズキを使います。ミズキのほうが、より白くできあがります。
初めてつくったのですが、「初めてにしては上手だ」とほめられました。
写真は撮ったのですが、会場のチセ(家)に入ってから撮った写真が、なぜか全部真っ黒になっていて、お見せすることができません。

チセに入る前に撮った写真がありますので、載せておきます。

Cise これがチセです。かやぶきの家です。消防法の規定で、人が住むことはできません。儀式などのときに使われています。
ふだんは、バスで来る観光客に見てもらっているぐらいです。

Cip1 チプ(丸木舟)です。
昔は、こういう舟で漁をしたり、川を行き来したりしていたのでしょうねえ。今は、儀式のときにだけ使っています。

Cip2 チプのへさきには、模様が彫刻されています。

Iutap1 イユタプ(ばったり=水力を利用した精穀機)。
穀物を搗いて、殻を取ったり、粉にしたりしたものです。

Iutap2 イユタプの「かけひ」仕掛けの部分。
これは再現したもので、現在実用に使われているものではありません。

Pu_heperset 手前は、プ(高足倉=食料庫)。
奥は、ヘペレセツ(子グマを飼うおり)。

おしまいです。
何で、チセの中で撮った写真、黒かったのでしょうか。カムイに対して、何か失礼でもあったのでしょうか。

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コメント

こんにちは。こちら徳島は、毎日うだるような暑さです。平取町は、アイヌの伝統文化保存に熱心ですね。イナウというものが、ぬさを連想させる形をもち、近い使われ方をしていたことに興味を感じました。しかしながら、ぬさ自身殆んど見ることもなくなりましたが。チセも昔からみてきたわら葺の家とよく似ていますね。冬は暖かそうですね。でも夏は、風通しが悪くて暑そうに見えますね。イユタブという石臼が見えますが、アイヌの人たちも女性は農業をしていたのでしょうか。水力を利用していたなんて意外です。なにか勞働の歌を歌いながら、楽しそうに働いている情景が浮かんできます。
 多くの民具が、日本人のものと共通しているように感じました。きっと異なる部分もあるはずですが、それが分るのは、もっと見なければならないのかなと思いました。

投稿: 金塚勝 | 2011年8月14日 11時53分

金塚勝さん

徳島、暑そうですね。残暑お見舞い申し上げます。

平取町に住んでいると、アイヌ文化に触れる機会が多くあります。イベントも、今月の「チプサンケ」とか、来月の「シャクシャイン法要祭」とか、しばしば開かれます。居ながらにして、異文化体験ができてしまいます。

チセは、アシとヤナギの丸木と木の皮からつくる紐でつくります。「板」というものを使いませんので、チセの通気性は、抜群です。と言うことは、冬は、すきま風だらけ、とも言えます。
「徒然草」に「家の作りやうは、夏をむねとすべし」とありますが、北海道の場合、冬を越せることに主眼を置きます。それでも昔は毎年、当たり前のように凍死者がいたそうです。
現代のチセは、電気が来ていますから、中で扇風機を回したりして、暑さをしのいでいます。

イナウは、カムイと対話・交流する場所には、たいてい飾られています。

アイヌ民族の農業は、主に女性によってなされていました。そして男は主に狩猟・漁労に携わっていたそうです。

小川はあちこちにありますから、水力を動力として利用する工夫をしたのでしょう。

アイヌ民族の労働歌とう観点から調べてみるのも、興味深いかもしれません。ほかにも、アイヌ民族の子守唄とか。

アイヌ民族と日本民族の交流は大昔からありますから、民具に似ているものもありますし、交易で得た日本製のものもあります。アイヌ語のものの名前で、日本語由来と思われるものも、いろいろあります。

投稿: 田中敬三 | 2011年8月15日 10時43分

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