食用菊の加工・保存
「菊のり」という食品が売られています。食用菊の花びらを〈海苔〉のように薄く広げて干したものです。お湯で戻して、酢の物なんかにして食べます。この「菊のり」を、何とか自宅で再現できないかと、試行錯誤していたのですが、干しているうちに、枯れた、汚らしい感じの薄茶色に変色してしまったり、いつまでたってもよく乾かなかったりで、困っていました。
そうこうしているうちに、「菊のり」のつくりかたが載っている本を見つけました。板木利隆『家庭菜園大百科』(家の光協会)です。この本によると、花弁をサッとゆでるときに、熱湯カップ5に対して大さじ1杯の酢を入れるのだそうです。
さっそく、酢を入れた熱湯でゆでてみました。この酢が、褪色に対して、魔法のようによく効いて、熱湯をくぐらせたあとに水ですすいでも、その効果は変わりません。
このあと、もう一度、ざるに広げて、1分ほど蒸します。
さて次は、「よく乾かない」という問題。
これは、ディハイドレーターという、食品を乾燥させる機械を買えば解決するのかもしれませんが、アメリカの会社の製品らしく、手に入りにくそうです。
わたしは、エアドライという、ファンで空気を当てて食品を乾燥させる機械を持っているのですが、ゆでた菊の花は、よほど薄く、粗く広げないと、空気を通さなさそうで、エアドライでは、うまく乾かないのではないかと思われました。どうすりゃいいのか、思案橋。
そこで思いついたのが、コンデンス除湿機を使うことです。大きな縦長の段ボール箱の、下のほうにコンデンス除湿機を置いて、上のほうから干し網籠をぶらさげる、というアイデア。一晩コンデンス除湿機を働かせてできたのが、これです。
パリパリすぎて、触ったら崩れていきそうです。扱いにくそうではありますが、とりあえず、乾燥できて、保存ができそうです。色も鮮やかですし。ちなみに、こちらは、
天日干しをしたほうです。なかなか乾きません。
あと、わたしは、酢を入れた熱湯でサッとゆでて、水ですすいだあとに、洗濯ネットに入れて、ソメラの高速脱水機にかけることにしました。花びらが固まって、ざるに広げるときに、このかたまりをほぐす手間がかかりますが、乾燥時間は、確実に短くてすむようになります。
ソメラの高速脱水機は、洗濯機が付いていない、脱水専用機です。うちでは、食品専用として使っています。新品で購入以来、これで洗濯物を脱水したことはない、ということです。こういう‘けじめ’は、大切でしょう。気分の問題ですけど。
「菊のり」のほかに、「菊酒」もつくりました。梅酒の梅の代わりに菊の花を入れます。菊の花は、空気に触れると、変色して醜くなりますので、空気に触れないように、ホワイトリカーをふたのところまでたっぷり注ぐとか、氷砂糖で花が浮いてくるのをおさえるとか、工夫してください。
菊酒と言えば、安房直子の「ハンカチの上の花畑」を思い出します。古い壺から‘菊酒づくりのこびとさん’たちが出てきて、菊を栽培して、菊酒をつくってくれる、という幻想譚です。めくるめく幻想の中に、生産する/生産させる、楽しい労働/辛い労働といった、のっぴきならないテーマが織り込まれてあって、読み終わると、街の風景が違って見えるような、すごい作品です。
この本、たしか昔、読書感想文コンクールの課題図書に指定されていたような記憶があります。まだ読んだことない人は、ぜひ。
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こうやって精米した陸稲のもち米で、おもちをつくって、磯辺巻きにします。
陸稲のもち米は、おもちにしなくても、一般的な電気炊飯器でふつうに炊いても、食べられます。






























































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